インプラントの歴史

インプラントの歴史

ブローネマルク(右)とインプラント第一号患者(左)

インプラントによる歯科治療方法自体が確立したのはごく最近のことですが、欠損した部位に金属を埋め込み、 それを治療とする方法自体は1800年代から存在していました。また、古代でも人骨にエメラルドや貝など、 人工的に埋め込まれたと思われるものが発掘されており、推測の域は出ないものの、 欠損した部位を補うために必要な素材を埋め込むと言う考え方は存在していたと言われています。

記憶に新しいのが1952年にブローネマルク教授によって発見された、「チタンを骨に埋め込むことで結合を始める(オッセオインテグレーション)」 性質を利用することで、世界中でインプラントによる治療方法の研究が進められるようになったことです。

オッセオインテグレーションの発見から十数年かけて研究が行われ、1980年代以降、画期的な治療方法として発表されるに至りました。 この時点で既に高い成功率を確立しており、安全性の高い治療方法として注目を集めるようになります。

現代でもこの研究結果による治療手法が主流となっており、手術成功率も95%以上と言う高い精度で行うことができるようになりました。 日本国内ではインプラント治療の導入が諸外国と比べて遅れてしまいましたが、インプラント専門医を養成する認定試験なども始まり、 これから注目されていくであろう歯科医療の一つであることは間違いありません。 今もなお研究は進められており、より安全、より安心できるインプラント治療が確立されていくことでしょう。